包丁一本さらしに巻いて

モチベーションに関して

モチベーションは色々ある。あまりシンプルに語る自信は無いんだけど、15分くらいで書けるだけ書いてみようと思った。

自分の中にあるイメージとしては、1人の人間に限定するとその人が持つ合計モチベーションは複数のモチベーションによって構成されており、時間経過に伴い複数モチベーションの割合が変化しながら波打っていくという感じ。

「何も持ってない」と嗚咽しながら絞り出すようなものも、見下してきた奴らを見返してやるという煮えたぎるようなものも、異性からモテたいと思うちょっと気恥ずかしい気持ちも、とにかく良いものが作りたいという思いも、とにかくお金が欲しいという思いも、とにかくああいう風になりたい!!かっこいい!!というやつも、時点tにおいてそれぞれがどの程度の割合なのか、みたいな感じで自分の中で整理されている。これら複数のモチベーションは、自分の中では貴賤がないものという位置づけになっている。貴賤はあくまで判断と実行に宿ると思っているので、何をモチベーションにするか、というのはみんな違ってみんな良いと思う。

貴賤は無いんだけど、これらのモチベーションはそれぞれの推進力が変化していくタイミングが異なる、みたいな特性があると思う。自分はソフトウェアエンジニアやると決めた時、何も持ってない事がとにかく嫌だったので、最初はそのモチベーションの割合がとても大きかった。出来るようになってくきて、周囲からも成果を認められるようになってくるとこのモチベーションは推進力が減ってくる。見下してきた人間を見返す、というのも同じように成果が出れば出るほど推進力が減るタイプだ。ここで「いや….最近そういうモチベーションが減ってしまっているからもっとこのモチベーションで己を鼓舞しないと…」となるとキツイ。もう胆は苦くないし、薪はすり減ってて結構心地良い。そして出来るようになって来てるがゆえに先人と自分の距離も測れるようになって、その距離を埋めるために必要な時間の大きさにビビる。

これは、だからといってそういった推進力が減っていくタイプのモチベーションを卑下するものではない。むしろ何も持っていないタイミングでは、それ以外に頼るモチベーションがないことも多い為貴重なモチベーションだと思うし、そのモチベーションで頑張ってた時期はきっと振り返ったときに人間を支えてくれる。また、自分がいる領域が変化してゼロからやることになる、急に危機的状況に追い込まれる、みたいなタイミングでは再度こういったモチベーションに頼ることもあるだろうし、柔和な顔で賢しらにこのタイプのモチベーションを馬鹿にすることはあまりお勧めできない。

逆に進捗すればするほど大きくなっていくモチベーションって何があるんだろうな。自分の中では誰かに価値を届けれる範囲が増えていくというのはその中のうちの一つかなぁと思ってるんだけど、この辺はまだあんまり分かってない。

常に一定の出力を保てるのはやっぱり好奇心だよなぁというのはなんとなく最近思う。「わからない事がわかるようになる」というのは本当に凄い脳に良い。小さくでも「わからない事がわかるようになる」に気づいて積み重ねていける技術は結構コントロール可能なものなので、中長期でモチベーション保つとなる際に人間が出来る効率的なムーブとしては、この技術を上げていくことなのかなぁと思っている。

とりとめなくなってしまったのでこのへんで。