包丁一本さらしに巻いて

料理

カンムアドベントカレンダー25日目です。昨日はpongzuのTODO to Issueの紹介と絵を買ってみた話でした。絵、買ったことない。絵、そんな風に向き合いながら自分の生活の中に取り入れるの良いなぁと思いながら読んだ。


自分は「生活」というものに対してあまり興味関心が無く、趣味のコード書いてるか本を読んでるか仕事をしているか寝てるか、もしくは酒を飲んで道で寝ているか、という生活を新卒時代から当時まで続けていた。

転機は妻と一緒に暮らし始めた事。当時「お米炊いといて」と言われ、妻が所有していた炊飯器に「これくらいっしょ!」と適当に米を投入し、(大学時代に使ってた炊飯器は米から小指の第二関節分くらい上までに水を入れたらちょうどよく炊けていたな…米と水は結局相対的なものだから…)と適当に水を入れて炊いたことがある。案の定とても硬い米が仕上がり、「流石に米くらい炊いたことありますって〜!」という雰囲気で炊いたのに本当に気まずい思いをした。ガチで何も知らないし、自信満々にマズイ飯を錬成するヤバい人だった。その後、計量カップに米n合というメモリがあることを知り文明が開花するのだが、開花した後(料理、面白いな?)となったきっかけとなる料理に関して書こうと思う。

カレー

全ての始まりは同僚のhiroakisが書いた以下の記事だった。

当時なんでコレに手を出そうとしたかまでははっきり記憶していないが、年末年始時間あるし、なんかスパイスの調合なんてやったことないから面白そうだし、カレーは大好きなので軽い気持ちで手を出したように思う。

「油こんなに入れるんだな」と思いながらスマホ片手に作っていたが、初回のカレーは思いの外美味しくできた。hiroakisレシピに忠実に作った事が功を奏して妻も美味しいと言っていた。その後は作るたびにスパイスの量を調整、カレーレシピ本に乗っているカレーを片っ端から作る等して楽しんでいる。妻の作るチキンコルマ(ヨーグルトを入れて味がよりまろやかになる+グリーンチリでフレッシュな辛さが追加される)が現状最も美味く、いつかそれに並ぶようなカレーを作りたいと思っている。

佐野さんのブログを何回も読み込んでいるので、今でもホールスパイスを炒めるときは心の中で(ホールスパイスをアレする…)とつぶやいて炒め始めている。

ゆで卵

料理なのか?という気持ちもあるが、低価格で実験できるし、塩ふって食べても味玉にしてもカレーに乗せても美味しいのでかなり好きです。ゆで卵というと、友人からもらって読んだ本の第一章はゆで卵に関してなのだけど、それ以外の章もとても良かった。初心者向けに書かれており、レシピ本というか調理方法(煮る焼く蒸す揚げる)と、調理の際に素材(肉野菜魚)の中で何が発生しているかを中心に書いてくれている。

『3月のライオン』が好きなのだけど、川本家で行われていたゆで卵を何分茹でるか実験よろしく毎回冷蔵庫から取り出したばかりのMサイズ卵を同じ鍋で同じ水の量で茹でる時間だけ変えて試していた時期がある。カレーに乗せたり味玉などに使うとろみがある状態は6分30秒、パンと一緒に食べる塩振って食べるようなゆで卵(でも完全に卵黄が固まってはいない)は7分20秒、というのが現状着地している茹で時間。

スープ全般

レトルト入れる系のスープ(e.g. シチュー)は本当に簡単で、指示通りに作れば大体美味しく出来て本当にすごい。一方そういう複雑な味のスープではなく、あまりものの野菜に鳥手羽をいれて作るチキンスープを筆頭とするスープの種類が自分の中にはあり、それが結構好きだ。味が単純に野菜の味と肉の出汁と塩しかない類というか。

特に玉ねぎを炒めてから作るスープは甘くて美味しいし作るのが楽しい。玉ねぎを切る、炒める、これらは必ず進捗するしその進捗が目視出来るし最後には美味しいものになるのでとても精神が安らぐ。

この類のスープが好きな理由がもう一つある。味を調整しやすいのだ。塩とスープ全般に言える事かもしれないが、1回の料理で複数回濃くする/薄める両方向に味を調整できるという特徴は初心者に優しい。鳥手羽において顕著だが、味付けは塩だけでも適量投入できるとしっかり美味しくなる。

ペペロンチーノ

パスタは全体的に好きなんだけど、自分はペペロンチーノが特に好きだ。とにかくニンニク好きで、好物であるニンニク大量に投下して美味しく作れるメニューだし、ニンニク/塩/オリーブオイル/鷹の爪、という単純だけど絶対美味しくなるメンバーによって構成されているレシピの事が好きなのかもしれない。

何度か試行錯誤したが、水1Lに対して塩10gでパスタを茹でる(水の1%の塩分)、オリーブオイルは安いやつ買って惜しみなく使う、ニンニクと鷹の爪は弱火で味をオリーブオイルに溶かし出す程度に火を通す、最後パスタの茹で汁をオリーブオイルと同量程度入れて乳化させる、といった辺りが重要そうであるという事が分かってきている。ここにカラスミや塩辛を乗せて食べるとより美味しく、ワインが高速ですすむ。

ちょっとニンニクだけじゃなくてもう少し何か欲しいなと思う時は、冷凍きのこセットというものを活用している。冷凍きのこセットとは舞茸、しめじ、えのき、その他きのこ類を1つの袋に入れて冷凍庫に保存しておくセットの事だ。これは家で妻がやり始めたんだけど保存期間も長く大変便利で、パスタ以外でも例えばラーメンを作る際に冷凍きのこセットからきのこを取り出して使うとそれだけで少しリッチなものができる。

焼豚

弟に低温調理器を結婚祝いでもらった。ニンニクのコンフィやサラダチキンやローストビーフを作る事にも利用しているが、最も作った回数が多いものは焼豚だと思う。低温調理器、火の心配をしないで良いのってこんなに楽なんだなという思いがある。寝る前にスイッチ入れて朝に出来てるという事も可能だし、鍋吹きこぼれないかな等心配しなくて良いのは楽なんだな、というか気にしてたんだなという気づきがあった。

海南鶏飯

色んなものを指定量炊飯器にブチ込むだけ。これも低温調理器と同じように火加減と時間を気にする事がなく、気持ちが非常に楽なのでついつい作ってしまう。ホットクックが出て来て売れ続け、カテゴリを作ってしまうまでに成長したことは、このような時間/温度管理の煩わしさを撲滅する事もきっと理由の一端なんだろうなという思いがある。

ミートソース

社内でも「白ごはん.comはリアル」という話が何度も出ており、同僚のmururuも「白ごはん.comのミートソースは本物です」と言っていたので作ってみたがめちゃくちゃハマって作り続けていた時期がある。

とにかく美味しいし、ご飯/パン/パスタと主食に対して合わせに行く力が非常に強い。パンとパスタはわかるが、ご飯にも合わせに来る。本当に優秀なレシピだと思うのでみなさんも是非トライしてみて欲しい。

また、このレシピも玉ねぎを刻み、炒める工程があり、精神の安定にも良い。味だけじゃない。精神まで安定させてくれる。作ったミートソースは深めの皿にうつしてラップして冷蔵庫で保管できるしレンジで温めればそのまま美味しいので、作り置きとしても非常に優秀。

まとめ

他にもチキンアドボで学んだ調味料の相対的割合という概念や、サラダチキン作る時に出ただし汁で作るスープの塩加減の話等、料理面白いな!と思った瞬間は色々あるが一旦ここまでにする。

「料理が出来る」とはとても言えないし、まだ焼き/揚げ/蒸しはそこまでやったことない。なんとなくこういうものか〜というのが少しだけ見えてきているという状態。そういう状態ではあるがモチベーション自体は低くなく、なんでだろうなと思ってみたのだけど、やっぱり自分の手で何かを作るという事がとても好きで、且つそれを美味しいと(ときにはイマイチ…と)言ってくれる妻がいるというのはかなり大きな要素だなと思う。2022年も今の定番を少しずつ良くしていくこと、変数が少ないレシピを開拓していきたい。ズボラだが実践的で美味しいごはんを作れる人になっていきたいと思う。