包丁一本さらしに巻いて

仕事の定式化

何か事柄の構造を定式化できると「どのような変数があるのか、どの変数をどの程度動かせるのか、現状と望む状態の差分を埋める為にどうすべきか」等を考えれるので便利だなと思っている。仕事の構造も定式化できないかというのを考えていた事があるので軽く書く。

自分の中では「xにとっての価値yを資源zを使って最大化する」というのが比較的しっくりきている。なんでしっくりくるなと思っているか書く。

「誰に何を」への介入可能性

「xにとっての価値y」のxを変更できるのか、yを変更できるのか、変更できるとしてどの程度変更できるのか、という部分。シニアなロールになってくるとむしろ「xにとっての価値y」を決める仕事の比重が高まってきたりする。まだサービスリリースしていないのであればここをゲボ吐くくらい深ぼる必要がある。一方で機能別組織が階層化されてくるとこの「xにとっての価値y」がある程度固定された状態で手元に届いてきたりする。

xとyにどの程度介入できるのか、というのがモチベーションの源泉になるような人にとっては介入度が高そうな場所に行くと良さそうと思う。逆にxとyを考えるのが苦手なのであれば、そうではない場所で資源zを使った最大化に特化するのも楽しいはず。既存のxとyに介入できる度合いを無視してストレスを抱えてしまうのは大変だよね。

資源zの大小は大事

「資源z」の初期値は自分のいる場所によって異なる。当たり前なんだけどこの資源zをベースにしつつ、資源zをどうやったら拡張できるのかという観点でも重要。「人、物、金の中で人は資源を捉える観点を変更して実質的に資源を増やす事ができるんや」と言っていた人がいたけど、いい言葉だなと思う。

資源zが小さくてもテンション上げていけるぜ!という人と、資源zが一定の閾値を超えていないとフルパワーを発揮できない人がいるのでそこは良い感じに見極めるのは大切だよねと思う。

並列構造も取れる

個人の中で「xにとっての価値yを資源zを使って最大化する」をx/y/zを変更しながら複数並べて現状を理解することもできる。xはエンドユーザーでもあるし、もしかしたら自分の上司かもしれない。そうした時に提供する価値yってなんだろうなというのは少しづつ異なり得る。もちろん最終的にyはエンドユーザーに集約されていくし、そうあるべきなんだけど、yがチームメイトや取引先や地球環境だったりする場合もあるので、式は常に1つじゃないよなと思ってる。

思いやりのフレーム

自分の中の式だけではなく、あの人は、あの会社はどういう「xにとっての価値yを資源zを使って最大化する」を持ってるのかなと考えるとその人の力になりやすいんじゃないかなと思う。

制約事項

仕事をやる上での給与や福利厚生はこの式の中に含んでいない。この辺はあくまで労働市場+各社利益状況+将来の見通しによるのでそこは別の式を切り出した方が良いと思う。

おわりに

なんでこんな事考えてたんだっけと思い返してたんだけど、大企業/スタートアップは〜みたいな議論は毎回雑過ぎてダルいなと思っていた時代があったからだった。読み返したら自分の書いた内容も雑だし、そもそもどうでも良いトピックですね。自分の持ち場で、xにとっての価値yを資源zを使って最大化していきましょう。